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昭和歌謡好き大学生の雑記
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T.Ueda

電子機器と昭和歌謡を愛する理系大学生

TONEの工具を「イチキュッパ」の工具と比較する

日付:2021/11/28

1:価格差10倍以上?

 先日KTCのツールケースをレビューしましたが、同時に中に入れる工具も少し買い替えようということでTONEのソケットレンチを購入していました。どうせなら工具もKTCで揃えようかとも思ったのですが、KTCはTONEより価格が高い割にはカタログスペックがよくない(例えば、TONEのラチェットハンドルは基本72枚ギアだけどKTCの標準タイプは36枚ギア)こと、そして工具のラインナップもTONEのほうがよかったからTONEで揃えることに。

セットとの比較

 というわけで今回は、今まで使っていた藤原産業E-Valueシリーズの工具セット(ソケットレンチ類をはじめとしてドライバーやモンキーレンチまで42種類の工具が入ってなんと税別1980円)と、いわゆる「ブランドもの」でソケットレンチ1本で3000円程度もするTONEの工具を比較して、果たしてその価格差はどこから来ているのかを検証していきます。改めて考えると左の42個セットよりも右のハンドル1本のほうが高いって恐ろしいな。正確に計算したわけではありませんが左のセット内容をTONEで揃えたら20倍くらいかかると思います。

2:TONEといえば「梨地」

TONE セット

 セットでの購入も考えましたが、あまり大きなソケットは使わないのでバラで購入。ラチェットハンドルが3000円程度と最も高いですが、ソケットも1個400円程度と大きさの割にはなかなかの価格なのでこれだけで合計7000円程度です。

RH3HW ヘッド

 まずは最も価格差が感じられるラチェットハンドルから見ていきましょう。TONEといえば細かい梨地加工で有名ですが、実際に見た目はかなりイイです。安物にありがちなテカテカでもなければ荒くもない、絶妙な加減で汚れにくさと美しさを両立しています。

ヘッド 厚み 比較

 E-Valueのセットについてきたラチェットハンドルは6.35sqと9.5sqの両面挿しタイプなのでヘッドが厚ぼったいですが、TONEは切り替えレバー付近を掘り下げることで全体的に薄型でフラットな作りになっているので狭いところでも作業しやすそう。

ヘッド 幅

 ヘッドの幅も圧倒的にTONEのほうが小さいです。こうして比べると同じ9.5sqとは思えないサイズの違いです。

TONE グリップ

 グリップ部分は何ともないデザインに見えますが、これがめっちゃ手になじむので「工具を使いこなしてる感」が出て最高です(気分だけ)。

TONE エンドキャップ

 ちなみに、TONEのラチェットハンドルは早回し機能が内蔵されているものやヘッド角度が変わるものなど多種多様な製品が販売されていますが、筆者が購入したRH3HW は9.5sqの標準的な長さのものですが中空タイプで、ハンドル内部を中空構造にすることで軽量化されているモデル。これにより長さの割には軽く、かなり扱いやすいうえに強度的にも全く問題なさそうなので買うなら中空タイプがおススメです。

TONE ロック機構

 あと、上のボタンを押せばソケットが簡単に外れるのはやっぱり便利です。ソケット取り外しボタンは低価格品にもついている場合が多いですが…

E-Value トルクレンチ

 筆者は同時にE-Valueのトルクレンチ(TONEは高すぎた)も購入したのですが、これがこのボタンがついておらずソケットを外すのがかなり面倒だったので改めてその便利さを確認しました(硬すぎて毎回マイナスドライバーでこじってる)。あと、低価格品はソケット挿し込み部の精度があまり良くなくて抜き差ししづらい場合がありますが、TONEならそんな心配は必要ありません。

 というわけで、ラチェットハンドルについては確かに高価ではありますが、その価格なりの満足感はあったと思います。

3:流石に1個400円は高い?

ソケット 上面

 次は違いが分かりづらいソケット。見た感じTONE(右)は先程同様梨地が美しいことと、肉厚なことを除けばさほど違いはなさそうです。

ソケット差し込み側

 差し込み口を見ると、TONEのほうにはジョイントのボールが収まるための凹みがあることが分かります。これがあることでソケット取付精度が上がっていると考えられます。というか、この凹みってどうやって作ってるんですかね。
 こういった細かい加工のせいでしょうが、ソケットは実売価格で1個400円程度します。1個あたりはそれほどでもないですが、ソケットって沢山購入する必要があるのでかなり高価と言わざるを得ないです。

 というわけで、ソケットの違いは梨地加工肉厚なこと、そして差し込み口の加工の違いという感じでした。これだけだと正直なところ安物でも問題ない気がしますが、例えばドライバーは見た目は同じでもビットの加工精度でネジの回しやすさが大きく変わるので、肉厚で剛性が高いTONEにする価値はあるのかも…知れないですがやっぱり10個以上買うと考えると高いというのが結論ですかね。

4:エクステンションバー+首振り=無敵?

エクステンションバー

 最後に、同時に購入した周辺部品「首振りエクステンションバー」を紹介。ふつうエクステンションバーといえば上のようなイメージですが、TONEの首振りエクステンションバーは先端部分の形状が変わっており、首振り機能がついています。

首振りエクステンションバー 使用

 これにより、長さが延長できるうえに角度調整ができるので、今まで「ユニバーサルジョイント」+「エクステンションバー」だったところがこれ1本あれば作業範囲が広がって便利です。まあ、あんまり首振りしないうえにこれだけで1000円以上するんですが…

5:結論「どっちでもネジは回る」

比較

 こんな感じで確かにTONEのほうがモノはいいですが、まあ言ってしまえばどっちでもネジは回せるのでコスパで考えれば圧倒的にE-Valueがいいですかね。実際、E-Valueシリーズを作っている藤原産業の6.35sq ソケットレンチセット は筆者も使ったことがありますが、結構いい感じだったので軽作業ならこれがおススメです。