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昭和歌謡好き大学生の雑記
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T.Ueda

電子機器と昭和歌謡を愛する理系大学生

”Sunny Side”と”Shady Side”:河合奈保子「HALF SHADOW」を聴く

日付:2021/04/30

1:「色褪せた時は いらないー」

河合奈保子 ハーフ・シャドウ ジャケット

 先日、遂に河合奈保子のDVDBOXを購入し、いよいよ「河合奈保子のファン」と公言することをためらわなくなってきた筆者。今回は、河合奈保子の7枚目のアルバム「ハーフ・シャドウ」を聴きながら、アルバムのコンセプトについて語ります。

帯1

 まずは筆者が勝手に恒例としている帯に書かれた「売り文句」のチェックから。

色褪せた時は いらないー

なんか、それっぽい言葉が載ってました。それと「HALF SHADOW」がどのように繋がるのかは知りませんが…

帯2

 ちなみに、その下では「NEWオリジナルアルバム」と、無駄に新しいことを強調しています。文の一部を英語にするのは昭和あるあるですよね。

丸文字

 文字にハートマークの装飾を入れるのも昭和感があります。この辺は「丸文字」こと変体少女文字の流行りの影響ですかね。

2:"Shady Side"と"Sunny Side"

歌詞カード

 収録曲は、ヒット曲の「UNバランス」や「エスカレーション」を筆頭に合計10曲(「ヒット曲」を「筆頭」?)。
 このアルバムの特徴は、1~5曲目と6~10曲目で印象を変えていることです。1~5曲目(要はA面)が”Shady Side”、6~10曲目が”Sunny Side”と名付けられ、「明」と「暗」みたいな雰囲気に仕上げられているようです。実際に聴いてみたところ、そんな気もするが、なんか微妙という感じでした。7曲目「渚のライムソーダ」とかは曲名からしていかにも「明」な曲ですが、8曲目「風の船」なんかは歌詞で『夕暮れ』とか『冬を迎える』とか言っているのでぜんぜんSunnyじゃない印象でした。


 ではなぜA面とB面で異なるコンセプトになっているのかという話ですが、歌詞カードを見ていると答えがありました。単に作詞者がA面は売野雅勇、B面は谷山浩子となっていることが理由のようです。要するにA面とB面をそれぞれ違う人に発注したからコンセプトが違うのではないかと推測されます。A面とB面でコンセプトを変えるという発想は面白いとは思いますが、今一つはっきり分かれていないようですし、何よりCDだとA面・B面がないので正直微妙でした。
 それぞれの曲については、アイドルっぽい曲もあるものの、7thアルバムということもありアーティスト感のある曲が増えてきている印象。「UNバランス」とかももちろんいいですが、個人的には「12月のオペラグラス」がお気に入りです。それと、「エスカレーション」と聞くとビジネス用語としか思えないです…