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昭和歌謡好き大学生の雑記
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T.Ueda

電子機器と昭和歌謡を愛する理系大学生

残り1%は何ですか?:河合奈保子「SKY PARK」を聴く

日付:2021/06/17

1:その売り文句、失礼じゃない?

SKY PARK ジャケット

 若干のネタ要素を加えつつノリと勢いだけで書いている筆者のCDレビューですが、今回は河合奈保子の6thアルバム「スカイ・パーク」を、いつも通りな感じで紹介します。

SKY PARK 帯 上部

 恒例の帯の売り文句に小言を言うコーナー。このアルバムの売り文句は

君は、晴れ人。
優しさに出会うと、ココロもカラダも晴れてくる。

…まあ、要するに「君は優しいね」ということで合ってますか?

SKY PARK 帯 下部

で、個人的に面白かったのはその下に書かれていた一言。

はたちへ奈保子99パーセント

いや、残り1%は何だよ、洗剤のCMかよ。「100%」って書いたら炎上するとでも思ったんですかね…と思ったのですが、その後なぜ「はたち」なのかと考えていたら一つの結論に達しました。このアルバムの発売年から逆算すると発売時にギリギリ19歳だったことになるので、要は20歳を100%としたら99%の位置ということが言いたかったんでしょう。

 しかしながら、そう考えると割と失礼な売り文句でもありますよね、「20歳がピーク」みたいな意味になっちゃいますし。まあでも、おニャン子クラブ「ショーミキゲン」みたいな曲を出してもOKだった時代なのでそれくらいは問題ないんでしょうが。

SKY PARK 内面

 ジャケットは2つ折りになっていて、開くと全面にマングローブが広がります。「スカイ・パーク」と聞いて何となく「機内誌みたいな語感だな」と思いましたが、アルバムのイメージは「めっちゃ晴れてる南の島」のようです。

2:あのオルゴールって流行ったんですか?

 収録曲はいつも通り10曲で、作曲者がA面:筒美京平、B面:石川優子という感じで分かれています。とはいっても7thアルバムのハーフ・シャドウのようにA面とB面で印象が大きく変わるわけではないという印象を受けました。何にでも「一貫性」を求める面倒な性格である筆者的にはこっちのほうが好みです。

 1曲目は「ちょっぴりパッショネイト」。"ちょっぴり"という文言に昭和感が出ているのがいい感じです。曲の内容としては「"やや"大人な恋」といった感じではたち一歩手前な感じをよく表した曲となっており、アルバム1曲目に持って来いな印象。

 2曲目「恋のハレーション」。この記事を書いていて気づきましたがこの曲って作詞:秋元康だったんですね(再びおニャン子クラブが頭に浮かぶ)。曲としては「王道アイドルソング」といった所でしょうか。もはや「ハレーション」って死語ですが。

 3曲目「アリバイ」。やや妖しげな雰囲気の漂う一曲で、「ディスコでNIGHT」という一節から「バブルだな~」なんて思いながら歌詞を眺めていたのですが、歌詞の中の一節「カクテルグラス 映った顔も」を見てふと思い付きました、

19歳+アルコール=炎上?

なんか今だったらありえなくもないような気もします。ただ、曲の歌詞はあんまり叩かれないですよね、某有名音楽ユニットも「自転車二人乗り」を歌ってましたし。

 4曲目「八月のバレンタイン」。タイトルの通り「別に二月じゃなくても思いを打ち明けていいじゃん」という曲ですが、個人的に心に残ったのは歌い出しの一節

口にしなけりゃ 恋は壊れないけど

単に「思いを打ち明けなければずっとそのままだよね」というだけのことですが、なんか「確かにね~」と妙に納得しました、別にそんな経験があるわけではありませんが。

本

 後、曲タイトルから少し前に読んだ唯川恵さんの「サマー・バレンタイン」が思い浮かびましたが別にそれ以上語ることはありません。唯川恵さんの小説は個人的にかなり好きで、特に「一瞬でいい」がおすすめです。32年間に渡る、仲間の死を背負った登場人物の人生を上下巻で描くという、なかなかに壮大な恋愛小説となっていますが…って完全に話が脱線していますね。まあ要するに私は他人の恋愛を俯瞰するのが大好きということです。というわけで、アフィカスリンク、入れておきます

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 5曲目「まどろみのスケッチ」。「避暑地」+「テニス」って、あるあるな組み合わせだよねと思いながら聴き進めると、突然『砂丘を駆け出す』という歌詞が出てきて「なんで砂丘?」と思いましたが筆者の想像力では理由はわかりませんでした。

 6曲目「恋人形」。こちらも片想いの恋を描く、いかにもアイドルな1曲だなーと軽く流していたのですが、n_twilightさんのブログ記事で『「恋人形」とは~オルゴール箱の上についている機械仕掛けの人形、男の子と女の子が近づいたり離れたりしながら回っている人形のことだろうか』との記述があり、「確かに」と思いました。曲中に「哀しい音色のオルゴールに つられて踊り続ける夜は」とありますし。というか、あのオルゴールって1983年当時に流行ったんですかね? 現物は見たことないですがちょうど同じ年に発表された「時をかける少女」でも出てきましたし
 それと、他の方のブログを見ていると自分との圧倒的な情報量の差を感じ、自分が果たしてこんなノリだけの記事を投稿しちゃっていいのかと不安になります(だから逆にあまり見ないようにしていたりするのですが)。どうやったら「ここで転調するのが~」とか「~を彷彿とさせるメロディー」とか語れるようになるんですかね…

 7曲目「Dreamy Sailing」。軽快なメロディーに乗せて純粋な恋を描く1曲で、個人的にこういうメロディーが大好きです。歌詞も明るい印象で、『2日前渡した Love Letter 返事は その笑顔ね』という一節を聴くと「こういうの、微笑ましくていいよね」と思います。ただ、終盤の『あなたの 木陰になりたいわ』ってどういう意味なのかが判然としないです。デビュー曲『大きな森の小さなお家』の一件から、なんか変な意味でもあるんじゃないかと勘繰ってしまいますが単に「あなたを守ります」くらいの意味だと信じたいところです。

 8曲目「初めての疑惑」。『あなたのそばで 笑う人は誰?』という一節からも分かるように、恋人に生じた「疑惑」をテーマにした1曲です。6曲目が「片想い」、7曲目が「恋を楽しむ」みたいな内容だったので、ストーリーになっているわけです。

 8曲目は「疑惑」でしたが、9曲目の「レモネード・サンバ」は恋人と海で遊ぶというこれまたアイドルあるあるな内容の曲ということで、疑惑はどうにかなったみたいです。曲の印象はほぼ「夏のヒロイン」です(雑)。曲中に入る「イェイ!」の掛け声が印象的です(DVDを買って初めて知ったのですが、「夏のヒロイン」はライブでは掛け声を言っているけど、CDでは入っていないんですよね)。

 10曲目「Sky Park」。アルバムタイトルを冠したトリの曲で、とくに美しい歌声が多分に発揮された1曲となっています。曲中にも『あなたの空になれたら 私の心 Sky Park』と、アルバムタイトルが使用されていますが、全体的に詩的な歌詞で筆者の乏しい感性では文章化することはできませんでした。
 全体として「アイドルっぽい」曲で手堅くまとめつつも、曲にストーリー性をもたせたり、この曲のようにアーティスト感を打ち出した曲もある、正統派なアルバムといった印象でした。